水のコラム
台所の排水溝が流れないのはトラップのせい?トラップの構造を知っておこう
「排水溝を掃除したばっかりなのに、またすぐ詰まってしまう」という悩みをお持ちの方は少なくありません。台所の排水溝が流れないのは、もしかするとトラップに原因があるかもしれません。
この記事では、排水トラップの構造や排水溝つまりの解消法をご紹介します。ぜひお役立てください。
排水トラップの具体的な構造
排水トラップには、ワントラップ・Sトラップ・Pトラップという3種類あり、これらは水の通り道が曲がりくねった構造となっています。このような構造になっているのは、配管の曲がった部分に一定量の水を溜めるためです。溜まった水は、下水から上がってくる悪臭・ガス・害虫・害獣を防ぐ役割を果たしています。
ワントラップは、一般的な排水トラップです。排水管にお椀をかぶせ、蓋をしたような構造をしています。ワントラップは、お椀型の部分を外して自分で掃除することも可能。掃除を怠ると、汚れが蓄積して流れが悪くなってしまうので注意しましょう。
排水トラップの曲がった部分の形状がそれぞれS字と、P字になるものを、 Sトラップ・Pトラップと言います。排水溝が小さいキッチンの配管では、これらが用いられている場合もあります。排水管自体が細く、曲がりくねった構造でできているので、つまりを起こしやすいでしょう。
台所の排水溝が流れなくなる原因になりうるNG行動
ここで、台所の排水溝の流れが悪くなる行動を3つ取り上げます。
・油をそのまま流す
1つ目は、油をそのまま流すことです。油汚れは、排水溝を詰まらせる大きな原因の一つです。流れた油が、排水管の中で冷えて固まると、排水経路を塞いでしまうのです。
そのため、調理した後の油分や食器についた油は、なるべく拭き取ってから洗うようにしましょう。
・食べ物カスなどを流す
2つ目は、ゴミ受けネット等を使用していないことです。食べ物カスなどをそのまま流してしまうことで、排水溝つまりが起こるケースも少なくありません。
細かい食材は、排水溝に設置されているゴミ受けカゴの隙間から流れてしまい、排水トラップでつまることもあるでしょう。カゴの目が粗く、ゴミをキャッチできない場合は、細かいタイプのものに変えるか、細かい目の網ネットをつけることをおすすめします。
・フォークやスプーンなどを排水溝へ落としてしまう
3つ目は、固形物を流してしまうことです。排水溝の掃除をする時、まずゴミ受けカゴと排水トラップを外しますが、その際フォークやスプーン、容器などを落とさないように注意しましょう。
それら固形物を落としてしまうと、自分で取ることが難しく、つまりを悪化させる場合もあります。自分で対処が難しい場合は、早めに業者を呼びましょう。
台所の排水溝つまりの解消方法
台所の排水溝がつまってしまった場合、どのように解消したらよいのでしょうか。ここでは、4つの方法を紹介します。
・パイプ洗浄剤を使う
1つ目は、パイプ洗浄剤を使う方法です。手軽に排水溝つまりを解消できる方法になります。
まずは使用方法に従って、洗浄剤を排水溝に入れて時間を置きます。その後、時間が経ったら水を勢いよく流していくだけです。強い薬品なので、扱う際には肌につかないように気をつけましょう。排水管内のヌメリやつまりを改善し、嫌な臭いを防いでくれます。
しかし、つまりの状態によっては、完全に解消させるのが難しい場合も。つまり対策として、定期的に使用することをおすすめします。
・ラバーカップを使う
2つ目は、ラバーカップを使用する方法です。トイレのつまりでお馴染みのラバーカップですが、それと同じ仕組みで排水溝のつまりにも使用できるのです。
しかし、重度のつまりの場合にはラバーカップでは対応できません。
・ワイヤーブラシ、トーラーを使用する
3つ目は、ワイヤーブラシやトーラーを使用する方法です。排水管の奥の部分につまりが起こっている場合は、ワイヤーブラシを使用することで解消できるケースがあります。
ワイヤーブラシは、長いワイヤーの先にブラシが付いた構造で、物理的につまりをかき出します。つまりが重症化している時におすすめです。
ちなみに、ワイヤーブラシをさらに強力にしたものがトーラーで、強力なつまりに使用されることが多いです。
・高圧洗浄機を使う
4つ目は、高圧洗浄機を使用する方法です。つまり予防のため、水道業者は高圧洗浄機を用いることがあります。家庭用の高圧洗浄機でも、専用のノズルをつけて排水管内を洗浄することは可能です。
しかし、曲がりくねった配管の形状のせいで、ノズルを奥に入れられなかったり、無理矢理入れて抜けなくなったりするトラブルが生じ得ます。つまりがひどい場合は、水道業者に依頼することをおすすめします。
まとめ
水の通り道が曲がりくねった構造になっている排水トラップ。曲がった部分に一定量の水を溜め、悪臭や害虫の侵入を防いでいます。
構造上つまりを起こしやすい排水トラップですが、油をそのまま流したり、ゴミ受けカゴを使用しなかったりすると、よりつまりを起こす可能性を高めてしまいます。油を拭き取って洗ったり、サイズの合ったゴミ受けネットを使用するなどして、排水溝をつまらせないように気を付けましょう。
監修者
主任
甲斐 祐耶
《略歴》
2019年から株式会社N-Visionにて水道メンテナンス業に従事。
社内研修をクリアした高い専門性を有し、水漏れやつまりなどの水道トラブルを累計1,000件以上解決してきたプロフェッショナル。
業界未経験から実績を積み上げ主任に昇格し、お客様からの評判もよく、社内での信頼も厚い。
宮崎県で水回りのトラブルにお困りまでしたら、みやざき水道職人にお任せください。
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