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水のコラム

シート防水の費用や工法は?ゴムや塩ビなど種類も解説

2022年10月25日 水道修理業者



防水工事を検討する際、シート防水という種類の工事について見聞きしたことがあるかもしれません。


シート防水にはほかの防水方法よりも耐久性が高く、費用対効果に優れているといった魅力があるのです。そこで今回はシート防水の種類や特徴、防水工事の依頼先の選び方などを解説します。


防水工事について迷っている方は参考にして、今後の業者選びに役立ててみてください。



シート防水の種類と特徴


シート防水にはさまざまな種類があり、それぞれ異なった特徴があります。共通して耐用年数と費用のバランスに優れており、費用対効果の高い工事が可能です。


ここからはシート防水に使うシートの種類や特徴について紹介します。


塩ビシート

まず、塩ビシートとはシート防水の主流になっている種類で、厚みが1.5mm~2.5mmあるのが特徴です。寿命は13~15年ほどとなっています。


防水シートとしては比較的厚みのある種類のため、外部からの衝撃に強いのが魅力といえます。しかし、素材的に高熱に弱いという弱みもあります。


ゴムシート

次に、ゴムシートとは塩ビシートの次に使用されている種類で、厚さ1.2mm~2.0mmで若干薄いのが特徴です。寿命は13~15年ほどとなっています。


ゴムのため熱に強く、耐候性が高いというのが魅力といえます。しかし、厚さが薄いため保護剤による補強が必要です。


共通する特徴

塩ビシートとゴムシートには厚さや耐久性の違いがありますが、いくつか共通する特徴があります。


一番の特徴として、下地を選ばず防水できる点が挙げられます。過去の防水工事がどのようなものであっても、シート防水ではそのまま上から被せるだけで機能を発揮できるのです。さらに一部の工法を用いれば、直接接着せず施工するため湿気の影響をうけません。


また、広い面積を一度に施工可能なため、ほかの防止工事よりも工期を短縮できます。たとえばポピュラーな防水方法のウレタン防水だと工期が3~10日かかりますが、シート防水は2~4日で完遂できます。厚さが一定で、むらなく施工できるシート防水ならではの特徴といえるでしょう。


一方で、施工する箇所が凸凹で複雑な場合は、塩ビシートとゴムシート問わず厚さが一定のシート状のため不向きです。無理に施工しても、シートの隙間から水が入ってしまい漏水する危険性がありますので注意してください。


さらに工法によっては、工事中に振動音が発生するリスクがあります。シート防水では金具を固定する際にドリルを用いるため、比較的大きな振動音が周囲に響いてしまいます。工事する際には業者から説明があるかと思いますが、事前に留意しておきましょう。


シート防水の費用と工法


ここからはシート防水に必要な工事費用や、接着工法と機械固定工法などの工法について解説します。それぞれの特徴や、メリットとデメリットなどを紹介しますので、自分にとってそのような工法が適しているか想定してみてください。


シート防水の工事費用

シート防水の工事費用は30坪、80㎥の屋上に施工するとすれば、おおむね80~100万円ほどになります。もちろんシートの種類や屋上の形、置いてあるもの、人件費などによって大きく変動するのは覚えておきましょう。


費用の見積もりを確認する際は、施工する面積が実際と大きなギャップがないか、材料名や数量の記載があるかなどをチェックしてください。また、見積もりで「工事一式」のような記載ではなく、内訳を示しているのかも重要な確認事項です。


見積もり時点での誤りを見過ごしてしまうと、あとで余計な費用が追加でかかってしまい、余計な費用が発生してしまうことがあります。


費用のギャップが生じないように、見積もり時点で、どこをどの範囲でどのように工事するのか明記してもらうようにしてください。また、見積もりでミスが起こらないようにするには、業者に必ず現地調査してもらうようにしましょう。


接着工法

接着工法では、接着剤で防水シートを下地に接着していきます。シート防水用の下地処理剤であるプライマーを塗り、乾燥させます。その上から接着剤を塗り、防水シートやプライマーをローラーで接着したら完了です。


新たなシートは下地の傷みが激しい場合だと接着できないため、そういったときには機械固定工法で施工を進めます。


機械固定工法

機械固定工法とは、金具で防水シートを下地にして固定するものです。下地処理にかかる費用が安く済むため、接着工法に比べてコストパフォーマンスの良い改修工事向きの工法になります。


一方で、部分的な固定になってしまうことから、風圧に弱く悪天候かつ固定が甘いとシートが吹き飛ぶ危険性があります。費用を抑えられる工法ですが、適切な固定ができる実績豊富な業者に依頼しないと後悔してしまうかもしれません。


シート防水の業者の選び方


シート防水による防水工事は専門的な作業工程が多く、防水専門業者のみが施工できるやや特殊なものとなっています。


そのため、業者選びを適当にしてしまうと、シートが強風などで吹き飛んでしまうなどのトラブルに見舞われる可能性がありますので注意してください。


可能であれば各業者のホームページなどを閲覧して、塩ビシートとゴムシート、接着工法と機械固定工法など、種類や方法を問わず実績豊富な専門業者に依頼しましょう。近年の施工実績や件数は絶対に調べてみてから依頼するようにしてください。


絶対に選んではいけない業者の目安として、2回目のシート防水工事の説明時に「下地を作らずに、そのまま防水する」「シート防水はそのままかぶせて実施する」などというような業者は、シート防水に対して適切な認識ができていないため危険です。


依頼先の業者は3つ

シート防水を請け負っている可能性のある業者は、大きく分けて3つあります。


まずは防水業者で、屋上やベランダなどの防水工事を専門で行っている専門性の高いプロフェッショナルです。シート防水の実績も十分なところが多いですが、全体的な会社の数は少ないです。もし、検討している会社の中で専門の防水業者があれば、はじめにそちらへ相談してみてください。


次に、リフォーム工事を担っているリフォーム会社も、防止工事の依頼先の候補として挙げられるでしょう。大手のリフォーム会社であれば、実績も豊富でサポート体制も充実しているため、安心して工事を依頼できます。


また、ハウスメーカーでも防水工事を実施してくれる場合があります。住宅自体の設計から施工までを任せたメーカーに、防水工事も併せて依頼すると、住宅に合った防水工事を実施してくれるでしょう。


まとめ


ここまでシート防水の種類や特徴について解説してきました。内容は参考になりましたでしょうか。


工事に使うシートの種類には、主に塩ビシートとゴムシートがあり、それぞれ耐久性や厚さなどに違いがあります。また、接着工法や機械固定工法といった施工方法によっても、防水の仕上がりに違いが生まれます。


工事を業者に依頼する際は、シート防水の種類や特徴について理解したうえで進めていきましょう。また、依頼先となる業者選びも、実績や費用などを加味して工事後に後悔しないように慎重に選んでください。



監修者

監修者の写真

主任

甲斐 祐耶

《略歴》

2019年から株式会社N-Visionにて水道メンテナンス業に従事。
社内研修をクリアした高い専門性を有し、水漏れやつまりなどの水道トラブルを累計1,000件以上解決してきたプロフェッショナル。
業界未経験から実績を積み上げ主任に昇格し、お客様からの評判もよく、社内での信頼も厚い。
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