水のコラム
トイレがつまったときは放置してもよい?問題ないケースは?
トイレのつまりは、その原因によっては時間をおけば自然と直る場合もあります。
しかし、放置しても直るとはいえ状態が悪化するリスクもありますから、問題が生じたときに早めに対処することが重要です。
そこで今回は、放置しても問題ないつまりの具体例を、事態の深刻化を防ぐための対処法とともにお伝えします。
トイレのつまりによるトラブルを拡大させないためにも、ぜひご覧ください。
目次
放置しても直るトイレのつまり
それでは、放置しても問題ないつまりの例を見ていきましょう。
なお、いずれの場合も時間をおけば必ずつまりが解消するわけではありません。
詳しくは後述しますが、トラブルの悪化を防ぐには早めに対処する、もしくは日頃からつまらせないように気をつけることが大切です。
トイレットペーパーがつまったケース
トイレットペーパーを一度に大量に流したことで、トイレがつまった場合は放置しても問題ありません。
というのも、トイレットペーパーは水溶性、つまり水に溶ける性質を持っているためです。
流した直後から溶け出すわけではありませんが、時間の経過とともに紙はだんだんとふやけていきます。
2~3時間ほど経てば、つまりは自然と解消されるでしょう。
ただし、海外製のトイレットペーパーがつまった場合は、放置しても解消されない可能性がああるため、注意が必要です。
海外製品のなかには水に溶けにくいものもあり、この場合は少量でもつまりを引き起こすことがあります。
そのためトイレには流さずゴミ箱に捨てる、こまめに水を流すなどの対策が必要となります。
お掃除シートがつまったケース
トイレのお掃除シートがうまく流れずに、困った経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このように水に流せるシートがつまった場合も、そのままにしておいてよいとされています。
お掃除シートをはじめとする水に流せる製品は、水に溶ける性質を持っているため、自然につまりが解消する傾向があります。
しかしお掃除シートは、製品によって厚みや大きさなどがさまざまです。
強くこすっても破けない丈夫なシートや、大判サイズのシートはつまりやすく、水に溶けるまでに1日程度かかる可能性もあります。
トイレが1日中使用できないとなれば不便を感じるものですから、ラバーカップやお湯の使用など、別の方法でつまりを解消させることもご検討ください。
排泄物がつまったケース
排泄物によるトイレのつまりも、時間が経過すれば解消される場合があります。
2~3時間ほど放置すれば排泄物が柔らかくなり、水が流れるようになるでしょう。
排泄物がつまると焦燥感に駆られて、つい何度も水を流してしまいがちです。
しかし、排水口や排水管に排泄物がつまった状態では、行き場を失った水が便器の中に溜まり、溢れ出てくるかもしれません。
こうした事態を避けるためにも、一度水を流してもつまりが解消されないときには、時間をおいて様子を見ください。
また、ペットの排泄物によってつまるケースも考えられます。
動物の排泄物は人間のものよりも溶けにくいうえ、石や草などを含んでいる可能性もああるため、水に流すとつまってしまうのです。
便器や排水管が故障するおそれもあるため、ペットの排泄物は異物を除去してから、少量ずつ流すのが大切です。
放置しても直らないトイレのつまり
トイレのつまりが発生したときには、すべてのケースで放置してよいわけではありません。
放っておくとトラブルが深刻化し、故障につながる場合もあります。
では、早急に対処が必要となるケースにはどのようなものがあるのでしょうか。
その具体的な例を一つずつ見ていきましょう。
固形物によるつまり
スマートフォンやメガネ、おもちゃなどの固形物を便器に落としてしまい、トイレがつまった場合は、放置せず早めに対処する必要があります。
当然ながら、こうした固形物は水に溶けないため、時間が経過してもつまりは解消されません。
つまったままの状態で使用を続けると、症状は悪化する一方です。
固形物が便器や排水管を傷つけて故障するおそれもあるため、落としてしまったときにすぐに除去してください。
吸水性のある製品によるつまり
紙おむつや生理用品、ペットシートなどを誤って流してしまった場合も、すぐに対処するべきです。
このような製品は水を吸うと、元の大きさの何倍にも膨張するため、時間が経過するごとに除去しにくくなります。
一度水を吸収したら元には戻りませんので、排水管をふさいでしまう可能性も少なくありません。
便器の中で製品が確認できるときには直接手で拾い上げ、それが難しいときには水道修理業者に依頼して、トラブルの悪化を防ぎましょう。
尿石によるつまり
異物を流していないときにトイレがつまる場合は、尿石が蓄積していると考えられます。
そもそも尿石とは、尿に含まれる成分が便器の中で固まってできた石のような汚れのことです。
蓄積するほどに除去しにくくなり、変色や悪臭といったトラブルを引き起こします。
トイレ掃除の頻度が低いと、結晶化した尿石が排水管に流れ、その中で蓄積されてしまいます。
その結果水の流れが悪くなり、つまりにつながるのです。
尿石によるつまりは薬剤を用いて掃除をする、あるいは尿石用のスポンジで削り落とすことで改善できるケースがあります。
水に溶けないものによるつまり
ティッシュペーパーや、ウェットティッシュなどを流してトイレがつまった場合も、放置してはなりません。
一見すると水に溶けるように見えますが、こうした製品は水に強い性質を持っています。
そのため時間が経過しても水には溶けず、つまっている状態が続いてしまいます。
“水に流せる”と記載されていない限り、ティッシュペーパーやウェットティッシュは流さないようにしましょう。
なお、水に流せる製品でも、複数枚を同時に流すとつまる可能性が高まります。
トイレに流す必要がない場合はゴミ箱に捨てる、もし流す場合には1枚までにとどめることを意識しておきたいところです。
トイレのつまりを放置するリスク
時間が経過すればつまりが自然に直る可能性があるとはいえ、放置しつづける、あるいは同じ症状を繰り返すと、さまざまなトラブルを引き起こすかもしれません。
ここからは、トイレのつまりを放置する5つのリスクをお伝えします。
リスク①水の逆流
時間の経過によりトイレのつまりが悪化すると、便器の水が逆流して溢れ出すおそれがあります。
特に、下水管につながる排水口や排水管のつまりが悪化した場合は、汚水が逆流して床や壁を汚す可能性も少なくありません。
こうなるとトイレの修理にくわえて、床や壁紙の張り替えも必要となるため、無駄なコストが発生してしまいます。
家中にトラブルが及ぶリスクを避けるためにも、時間をおいてもつまりが直らないときは早急に対処しましょう。
リスク②衛生状態の悪化
衛生状態の悪化も、トイレのつまりによるリスクの一つです。
先ほどお伝えしたように、つまりを放置すると汚水が逆流してくる可能性があります。
汚水には多くの細菌やウイルスが潜んでおり、長時間、便器内に滞留することで徐々に繁殖していきます。
こうしてトイレ内が不衛生な環境へと変化し、感染症を発症するリスクを高めてしまうのです。
トイレのつまりは、健康にも影響を与える可能性があると覚えておきたいところです。
リスク③異臭の発生
トイレのつまりは、異臭の発生にもつながります。
本来、便器の中に溜まっているはずの水の量が減り、下水管のニオイが上がってくるためです。
便器の中に溜まっている水は封水とよばれ、臭気や害虫などを封じる役割を果たしています。
しかし排水管がつまって水の流れが悪くなると、封水の水位が下がり、悪臭が発生してしまうのです。
さらに、便器の中に残された汚物が腐敗することでニオイが生じる場合もあります。
こうした異臭は家全体に広がるおそれがあり、日常生活にも支障をきたしかねません。
壁や家具に染みついたニオイは消えにくいため、つまりを放置するのは避けるべきです。
リスク④排水管の破損
トイレがつまった状態が続くと、排水管にダメージを与えてしまうかもしれません。
つまりは排水管内の水圧の上昇を招き、過度な負荷がかかる原因となります。
これにより排水管に亀裂が入り、破損へとつながってしまうのです。
トイレの排水管が破損した場合、水漏れや床下への浸水など、さまざまなトラブルが発生するおそれがあります。
こうした二次被害が起こると、修理箇所が増えて修理代が高くなり、経済的にも負担が大きくなると考えられます。
そのため、固形物を水に流してしまった際には早めに対処することを心がけましょう。
リスク⑤階下への水漏れ
トイレのつまりを放置して排水管が破損した場合、水漏れが発生する危険があるとお伝えしました。
実は、水漏れはご自身の家の中だけではなく、近隣にお住まいの方にも被害が及ぶ可能性があります。
マンションやアパートなどの共同住宅で2階以上に住んでいる場合は、階下に水が漏れて深刻なトラブルにつながるとも考えられます。
また、生活汚水による水漏れが起こると、部屋のクリーニング代や修理代といった多額の賠償金を支払わなければならないケースも少なくありません。
そのためつまりが発生した際には放置せず、まずは管理会社や大家に連絡して指示を仰ぎましょう。
トイレのつまりへの対処法
お伝えしたようなリスクを軽減させるには、たとえ放置して直るつまりであったとしても早めに対処することが重要です。
以下では、つまりへの対処法をご紹介します。
ラバーカップを使用する
トイレのつまりを解消させる代表的な方法としては、ラバーカップの使用が挙げられます。
ラバーカップとは、排水口に密着させて真空状態をつくったあとに勢いよく引き、つまりを解消するアイテムです。
一つ持っておけば急なつまりにも対応でき、事態を深刻化させずに済むでしょう。
ラバーカップを使用する際には、何が原因でトイレがつまっているのかを把握することが不可欠です。
トイレットペーパーや排泄物など、水に流せるものがつまった場合は、ラバーカップを使用しても問題ありません。
一方、ボールペンや化粧品といった水に流せない固形物がつまっている場合は、使用を控えておくべきです。
ラバーカップを押し込む際に、固形物をさらに奥へと押しやってしまったり、排水管にはまって動かなくなったりする可能性があるのです。
つまりが水に流せない固形物によるものだとわかった場合は、ラバーカップは使用せず、別の方法を試してみてください。
異物を拾う
ラバーカップの使用が難しい異物によるつまりを解消するには、手で拾い上げる方法が有効です。
異物が便器の中の見える位置にある場合は、試してみてください。
つまりの原因を手で除去する際には、必ずゴム手袋やビニール袋で手を保護してください。
便器の中には細菌やウイルスが多く存在するので、マスクも着用しておくと安心です。
なお、素手で拾い上げる方法は、衛生的な観点からあまり推奨できません。
ご自身での対処が難しいと判断したら、迷わず水道修理業者に依頼することをおすすめします。
お湯を流し込む
お湯を流し込むと、トイレットペーパーや排泄物などが溶けてつまりが解消する可能性があります。
特別な道具を準備する必要がないため、どなたでも簡単に取り組めるはずです。
ただし、お湯を流し込む際には便器の中の水が溢れないように、事前にある程度汲み出しておきましょう。
水と混ざる量を減らして、お湯の温度を下げにくくする意味でも大切です。
くわえて、使用するのは40~60℃程度のぬるま湯が最適です。
便器は陶器でできており、熱湯を流し込んでしまうと破損するリスクがあるため注意が必要です。
ワイヤーブラシで掃除する
排水管の内部を掃除する際に役立つワイヤーブラシを用いて、トイレのつまりを解消させることもできます。
ワイヤーブラシとは、細長いワイヤーの先端にブラシがついた掃除道具で、持ち手側にあるハンドルを回して使用します。
ハンドルを回すとブラシが奥に入り込むため、排水管の奥で発生したつまりも対処可能です。
特に、トイレットペーパーや排泄物など、水に溶けるものがつまっているケースに適しています。
なお、ワイヤーブラシによって便器が傷ついたり、つまりが悪化したりする可能性があるため、扱い方には注意が必要です。
薬剤を使用する
水に溶けるものによってトイレがつまっているときには、重曹とクエン酸を使用するとよいでしょう。
重曹とクエン酸を、50℃程度のお湯とともに混ぜると炭酸ガスが発生し、これが水溶性の異物をほぐす役割を果たします。
また、尿石の蓄積によってつまりが発生している場合は、酸性の薬品を使用するのがポイントです。
しかし、いずれもつまりがひどいケースや、水に溶けない異物がつまっているケースには対応できません。
薬剤を使用してもつまりが解消されないときには、ほかの方法を検討してみてください。
トイレのつまりが直らない場合はどうする?
トイレのつまりの状態によっては、ご自身の力だけでは対処できない場合もあります。
無理につまりを除去しようとすると、かえって状態が悪化したり、トイレの故障につながったりする可能性も少なくありません。
そのため、ご自身で対処法を試してもトイレのつまりが直らないときには、水道修理業者に依頼することをおすすめします。
水道修理のプロに任せることで、状態を悪化させる前にトラブルを改善できます。
水道修理業者を選ぶ際のポイント
水道修理業者にトイレのつまりを直してもらう際には、どのように依頼先を選べばよいのかが気になるのではないでしょうか。
なかには悪質な業者も存在するため、優良な業者の見極め方はきちんと押さえておきたいところです。
そこでここからは、修理を依頼する水道修理業者を選ぶ際に意識したいポイントをお伝えします。
ポイント①費用の相場を確認する
水道修理業者を選ぶ際には、修理費用が適切かどうかを確認しましょう。
きちんと判断できるよう、修理にかかる費用の相場を押さえておくことも忘れてはなりません。
依頼先によって多少の差はありますが、トイレのつまりの修理にかかる費用は“作業料金”と“出張費”、“薬品洗浄費”の合計となるケースがほとんどです。
修理費用の一般的な相場としては4,000~8,000円程度で、つまりが悪化している場合は30,000~50,000円が目安となります。
トイレがつまった場合の修理費用の相場を押さえたうえで、水道修理業者に提示された見積もりが適切かどうかを判断してみてください。
ポイント②相見積もりを取る
修理費用の相場を押さえるほか、複数の水道修理業者から見積もりを取ることも大切です。
相場を押さえていたとしても、1社のみの見積もりでは、本当に適正な費用なのかを判断するのは難しいでしょう。
複数社から見積もりを取っておけば、費用を比較できるうえ、予算内で修理を依頼できる業者を見極められます。
ポイント③実績や口コミを確認する
依頼しようとしている水道修理業者が、つまりに対応しているかどうかもチェックしておきましょう。
修理の実績は、水道修理業者のホームページで確認できるケースがほとんどですので、事前に調べてみてください。
また、ホームページには対応エリアや営業時間など、水道修理業者の基本情報が掲載されています。
ご自身が住んでいる地域や、希望している時間に対応してもらえるのかを確かめるためにも、こうした情報は把握しておくべきです。
くわえてサービスの質を適切に判断できるよう、実際に利用した方の声を調べることもおすすめします。
なお、なかには嘘の口コミが紛れている可能性もあるため、1件だけではなく、複数の口コミを確認して、総合的に判断しましょう。
ポイント④水道局指定工事店かどうかを確認する
トイレのつまりが発生し、修理を依頼する際には水道局指定工事店を選ぶこともポイントの一つです。
水道局指定工事店とは、水道局から水道を適切に施工できると認められた水道修理業者のことです。
一定の基準を満たしており、修理に必要な人材や資材が揃っている証であるため、安心して依頼できるでしょう。
水道局指定工事店かどうかは、各水道局の公式サイト、もしくは各水道修理業者のホームページから確認できます。
トイレのつまりを防ぐために心がけたいこと
最後に、トイレのつまりを防ぐために日頃から意識したいことをお伝えします。
トイレをこまめに掃除する
まずは、便器の中に汚れを溜めないよう定期的に掃除しておきましょう。
特に、尿石はトイレがつまる原因にもなりますから、蓄積する前になくしておきたいところです。
週に一度はブラシで汚れを落とす、またはトイレを使用したあとはお掃除シートで軽く拭き取っておくなど、ご自身が無理なく続けられる方法を見つけてみてください。
くわえて、大掃除のタイミングで水道修理業者にメンテナンスを依頼するのもおすすめです。
不要なものを持ち込まないように注意する
「気づかぬうちにポケットの中身が便器に落ちてしまった」という状況を避けるために、不要なものをトイレに持ち込まないことも重要です。
鍵や化粧品などの小さな物品は落ちやすく、かつ落としたことに気づきにくいため、つまりを引き起こす原因になりえます。
さらに、トイレタンクの上に小物を飾っている場合も、不意に便器に落ちてしまうかもしれません。
トイレに入るときはポケットの中を空にする、そして無駄なものを置かないようにすれば、つまりを防ぎ、快適な環境を維持できるはずです。
過度な節水を避ける
水道代を節約するために、“小”のレバーを引いて洗浄したり、トイレタンクにペットボトルを入れたりしていませんか?
こうした過度な節水は、トイレのつまりを引き起こしますので避けたいところです。
必要以上に節水をしてしまうと、トイレットペーパーや排泄物がうまく流れずに蓄積されます。
結果トイレのつまりを引き起こすため、“大”“小”のレバーは適切に使い分け、トイレタンク内に不要なものは入れないことを心がけましょう。
トイレのつまりはみやざき水道職人にご相談ください
今回は、放置しても直るトイレのつまりの具体的なケースをお伝えしました。
トイレットペーパーや排泄物などがつまった場合は、そのままにしても問題ありません。
とはいえ、つまりを放置しつづけると状態が徐々に悪化し、異臭や水漏れといったトラブルが起こるリスクが高まります。
そのため時間が経過すれば直るつまりであったとしても、ご自身で、あるいは水道修理業者に依頼して、早めに対処することが大切です。
時間が経過してもトイレのつまりが直らないときは、みやざき水道職人にお任せください。
宮崎県密着の水道局指定工事店ならではの技術で、トラブルを早急に解決いたします。
監修者

主任
甲斐 祐耶
《略歴》
2019年から株式会社N-Visionにて水道メンテナンス業に従事。
社内研修をクリアした高い専門性を有し、水漏れやつまりなどの水道トラブルを累計1,000件以上解決してきたプロフェッショナル。
業界未経験から実績を積み上げ主任に昇格し、お客様からの評判もよく、社内での信頼も厚い。
宮崎県で水回りのトラブルにお困りまでしたら、みやざき水道職人にお任せください。
宮崎のトイレのつまり・水漏れは、水道修理の専門店「みやざき水道職人(宮崎水道職人)」
