水のコラム
お風呂の排水口の流れが悪い!その原因と対処法を解説
「浴槽の栓を抜いても水がなかなか引かない」「シャワーを浴びていたら床一面に水が溢れていた」といった状況にお困りではありませんか?
それは、お風呂の排水口がつまっているサインかもしれません。
本記事を通して、お風呂の排水口がつまる原因を把握し、トラブルが深刻化する前に対処しましょう。
目次
お風呂の排水口の流れが悪い原因は?
お風呂の排水口が流れにくくなる原因には、主に以下の6つが考えられます。
原因ごとに効果的な対処法も異なるので、以下で詳しく確認しておきたいところです。
お風呂の排水口がつまる原因
- 原因①髪の毛のつまり
- 原因②石けんカスや皮脂による汚れ
- 原因③異物によるつまり
- 原因④排水管の老朽化
- 原因⑤排水桝(はいすいます)の汚れ
- 原因⑥大雨による影響
原因①髪の毛のつまり
排水口の流れが悪くなる原因としてまず挙げられるのが、髪の毛のつまりです。
お風呂で頭を洗ったときに抜けた髪の毛は、排水口のヘアキャッチャーや目皿に絡まって徐々に蓄積していきます。
それに伴って排水性も低下していき、つまりを起こすわけです。
人間の髪の毛は1日50~100本ほど抜けるといわれており、その多くは洗髪中に抜けます。
家族の人数が多かったり、髪の毛が長かったりする場合は、すぐにつまりを起こしてしまうので、定期的な掃除が欠かせません。
原因②石けんカスや皮脂による汚れ
石けんカスや身体を洗ったときに出る皮脂汚れも、排水口の流れが悪化する原因の一つです。
シャンプーやボディソープの成分が水中で皮脂汚れと混ざり合うと、雑菌が繁殖し、ぬめり汚れとして現れます。
このぬめり汚れはヘアキャッチャーや目皿だけでなく、排水管の内側にも付着して水の通り道を狭めてしまうため、つまりが起きてしまうのです。
時間が経つにつれて頑固な汚れとなり、つまりの症状もひどくなるので、早めの掃除を心がけましょう。
原因③異物によるつまり
水で溶けないような異物を流してしまうことも、排水口をつまらせる原因になります。
特に注意したいのが、お風呂に持ち込みがちな以下のアクセサリー類です。
お風呂の排水口に流しやすいアクセサリー類
- ピアス
- イヤリング
- 指輪
- ヘアピン
これらの異物は、ヘアキャッチャーや目皿を通り抜けて排水管に入り込み、内部にとどまってしまうことがあります。
そうすると、髪の毛や石けんカスなどもつまりやすくなり、排水が徐々に妨げられていくのです。
このほかにも、ばんそうこうや詰め替え容器の切れ端、小さなおもちゃなども深刻なつまりにつながります。
原因④排水管の老朽化
排水管の老朽化も水の流れが悪くなる原因の一つです。
排水管は、長年の使用による劣化や地震による衝撃などによって構造的な強度が低下してしまいます。
その結果、ひび割れや破損が起こって排水がうまく流れなくなり、最悪の場合には排水口から汚水が溢れることもあります。
以下のような症状が見られる場合は、排水管の老朽化が進んでいるかもしれません。
排水管の老朽化が進んでいるサイン
- 排水時に「ゴボゴボ」という異音が聞こえる
- 排水口から悪臭がする
- 床や壁に湿り気やシミがある
この場合には個人で対処するのは難しいので、水道修理業者に点検を依頼しましょう。
原因⑤排水桝(はいすいます)の汚れ
“排水桝(はいすいます)”の汚れによって、排水口がつまるケースも少なくありません。
排水桝とは、排水管に設置されている点検・掃除用の設備のことです。
住宅内の水回りから出る排水を敷地外の本管へ流す際に、ごみを一度溜める役割を担っています。
排水桝はつまりにくい設計になっているものの、点検や掃除を長年行わないと、水の流れが悪くなったり悪臭が生じたりすることがあります。
なお、賃貸物件の場合は、ほかの部屋と共通の排水桝が取り付けられており、ご自身で対処できないため、管理会社によるメンテナンスが必要です。
原因⑥大雨による影響
大雨や台風の影響で、排水が一時的に滞ることがあります。
雨量が急増すると、下水道処理場の処理能力が追いつかず、排水の悪化や汚水の逆流につながります。
また、この場合はお風呂だけでなく、トイレやキッチンなどの水回りから「ゴポゴポ」という異音が生じるのが特徴です。
お風呂の排水口の流れが悪いまま放置しておくとどうなる?
お風呂の排水の流れが悪い状態が続くと、水漏れや悪臭の発生といった深刻なトラブル発展することが考えられます。
排水口に髪の毛や汚れが蓄積すると水の通り道が塞がれ、排水管内に汚水が逆流し、最悪の場合水漏れにまで発展してしまいます。
また、皮脂や汚れの含まれる水が長期間滞ることで腐り、悪臭が起こるかもしれません。
特に集合住宅の場合には、排水管から漏れた水が階下の天井や壁に染み込み、近隣住民に影響が出ることが懸念されます。
ご自身の水漏れが原因で「壁紙や床材が傷んでしまった」「家具や家電が壊れた」という状況になると、損害賠償や強制退去を命じられる可能性もあります。
また、直接的な水漏れの被害がなかったとしても、汚水による悪臭が広まって迷惑をかけることもあるでしょう。
こうしたリスクを避けるためにも、排水口の流れが悪いと感じた段階で適切に対処することが大切です。
お風呂の排水口の流れが悪いと感じたときにできること
それでは、排水口の流れの悪さを感じたら、どのような対処を行えばよいのでしょうか?
ここからは、排水口のつまりの改善に効果的な方法を紹介します。
お風呂の排水口の流れが悪いときに有効な対処法
- ラバーカップでつまりを取る
- パイプクリーナーで洗浄する
- 重曹とクエン酸を使用して掃除する
- ワイヤーブラシで汚れを除去する
ラバーカップでつまりを取る
ラバーカップは、棒の先に丸いゴム製のカップが付いている道具です。
カップを押し当てて真空状態を作り、引き上げる際の吸引力で髪の毛やぬめり汚れが原因で起こるつまりを解消します。
ラバーカップを使用する際の手順は以下の通りです。
ラバーカップでつまりを取る方法
- ラバーカップを排水口に当てる
- ラバーカップを押し込んでカップ内に真空状態を作る
- 勢いよく引き上げる
- 排水口の流れが改善するまで繰り返す
ラバーカップはホームセンターや100円ショップで手軽に手に入るうえ入りor入るうえに、繰り返し使用できる点が魅力です。
なお、ご家庭の排水口とラバーカップのサイズが合わないと、吸引力を十分に発揮できないので、購入する前に排水口の大きさを測っておきましょう。
パイプクリーナーで洗浄する
つまりの症状が軽度である場合は、市販のパイプクリーナーも効果的です。
液体タイプや粉末タイプ、ジェルタイプなどがあり、それぞれで有効なつまりの原因が異なるため、状況に適した製品を選びましょう。
パイプクリーナーは以下の手順で使用します。
パイプクリーナーでつまりを解消する手順
- 浴室を換気する
- パイプクリーナーを排水口の中に流す
- 指定された時間放置する
- パイプクリーナーをシャワーで洗い流す
パイプクリーナーには強力な化学成分が含まれているので、作業時はゴム手袋や保護メガネを着用してください。
また、ほかの製品と混ざると有毒ガスが発生するおそれがあるため、併用は避けましょう。
重曹とクエン酸を使用して掃除する
排水口付近の軽いつまりには、重曹とクエン酸を組み合わせた方法が有効です。
この2つを組み合わせると炭酸ガスが発生し、石けんカスや皮脂汚れを浮かせて落とすことができます。
化学薬品を使用しないので、安全性が高い点がメリットです。
掃除は以下の手順で進めていきます。
重曹とクエン酸を組み合わせた掃除方法
- 浴室を換気する
- 重曹90gとクエン酸30gを排水口に振りかける
- 少量のお湯をかけて30分~1時間程度放置する
- 重曹とクエン酸をシャワーで洗い流す
クエン酸はお酢で代用することも可能です。
月に1回を目安に実施すると、つまりの予防にもつながります。
ワイヤーブラシで汚れを除去する
つまりが排水口の奥で起きている場合は、ワイヤーブラシがおすすめです。
先端に付いているブラシで、奥に付着した汚れを引っかけて除去します。
ワイヤーブラシの使用方法は以下の通りです。
ワイヤーブラシで汚れを除去する方法
- 排水口に取り付けられているヘアキャッチャーや目皿を外す
- ワイヤーブラシを排水管に挿入する
- 回転させながら汚れをかき出す
ワイヤーブラシは、強く押し込むと排水管を傷付けてしまうため、力を入れすぎないよう注意が必要です。
なお、異物や固形物によるつまりはワイヤーブラシで解消することができません。
無理に除去しようとすると、かえって症状が悪化するリスクがあるので、水道修理業者に依頼するほうが安全です。
自分では解消できないときはどうすればよい?
ここまでの対処法を試しても改善されないときは、無理せずに水道修理業者へ相談するのがおすすめです。
専門的な知識や経験があるプロなら、原因を正確に突き止め、迅速に解決してくれます。
なお、賃貸物件にお住まいの方は、まず管理会社にご連絡ください。
自己判断で業者を手配すると、修理費を負担してくれない可能性があります。
早めに対応することを心がけ、トラブルの拡大を防ぎましょう。
お風呂の排水口を良い状態で保つためのポイント
排水口のつまりを除去できても、そのあとの対策を練らなければ再発してしまうことがあります。
以下のポイントを押さえておけば、排水口をキレイな状態で維持できます。
お風呂の排水口のつまりを予防するポイント
- ポイント①定期的に掃除を行う
- ポイント②つまりを防ぐグッズを活用する
- ポイント③50℃ほどのお湯を流す
ポイント①定期的に掃除を行う
お風呂の排水口のつまりを予防するには、こまめな掃除が欠かせません。
特に、髪の毛はつまりの原因になりやすいので、毎日除去しましょう。
くわえて、週に1回を目安に排水口の内部まで掃除しておくと、石けんカスや皮脂汚れの蓄積も防げます。
こうした習慣を続けることで、排水の流れがスムーズな状態を保てます。
ポイント②つまりを防ぐグッズを活用する
こまめに掃除することが苦手な方は、つまりを防止するグッズを活用するのがおすすめです。
普段のお手入れが楽になり、排水口をキレイな状態でキープできます。
以下に代表的なものをまとめました。
お風呂の排水口のつまりを防ぐグッズ
- ヘアキャッチャー
- パイプクリーナー
- 排水口クリーナー
ヘアキャッチャーは、シールタイプやネットタイプ、カバータイプなど種類も豊富に揃っているので、ご自宅のお風呂の排水口に合うものを選ぶとよいでしょう。
ポイント③50℃ほどのお湯を流す
排水口に大量のお湯を流すことも、つまりの予防に効果的です。
週に1回を目安に、50℃前後のお湯をバケツに入れて一気に流すと、排水管内の汚れが落ちやすくなり、つまりや悪臭を防げます。
ただし、60℃以上の熱湯は排水管を傷付けるおそれがあるので、温度管理には十分注意してください。
水のトラブルはみやざき水道職人にお任せください
お風呂の排水口の流れが悪化する原因は、汚れや異物のつまり、排水管の老朽化、自然災害など多岐にわたります。
つまりを放置すると、水漏れや悪臭といった大きなトラブルに発展するおそれがあるため、早めの対処が欠かせません。
また、排水口の流れをスムーズに保つためには、日頃のこまめな掃除が重要です。
掃除を楽にするグッズも活用しつつ、お風呂のつまりを未然に防ぎましょう。
なお、ご自身でつまりを解消できない場合には、みやざき水道職人にお任せください。
多くの水回りのトラブルを解決してきたプロが、原因を正確に突き止め、早急に対応いたします。
監修者

主任
甲斐 祐耶
《略歴》
2019年から株式会社N-Visionにて水道メンテナンス業に従事。
社内研修をクリアした高い専門性を有し、水漏れやつまりなどの水道トラブルを累計1,000件以上解決してきたプロフェッショナル。
業界未経験から実績を積み上げ主任に昇格し、お客様からの評判もよく、社内での信頼も厚い。
宮崎県で水回りのトラブルにお困りまでしたら、みやざき水道職人にお任せください。
宮崎のトイレのつまり・水漏れは、水道修理の専門店「みやざき水道職人(宮崎水道職人)」
