水のコラム
キッチンの排水口の水の流れが悪いときに考えられる原因とは?
キッチンの排水口の水の流れが悪いときに考えられる原因とは?
毎日使うキッチンですが、しばらく使っていると「水の流れが悪い」「なんだか溢れてきたような…」と感じることがあるかもしれません。しばらく置いておくと少しずつ流れていくこともありますが、そのまま放置しておくのは危険です。流れが悪いと感じたら、原因を探って対処していきましょう。
ここでは、キッチンの排水口の水の流れが悪くなる原因と対処法についてみていきましょう。
キッチンの排水口の水の流れが悪い時に考えられる原因
原因を探るには、シンクに近いほうから、水が流れていく順番に見ていきます。順を追っていくことで、詰まりが発生している場所が絞られてきますよ。
■排水口のゴミ受けがいっぱいになっている
まずは排水口のフタを外してゴミ受けを確認してみましょう。ゴミ受けに生ゴミが溜まっているかもしれません。しばらく掃除をしていないと、ゴミ受けの目の隙間に汚れが付着して、目詰まりをしている可能性もあります。
また、ゴミ受けを外すと、トラップワンというお椀をひっくり返したようなパーツがついていますが、こちらも外して確認してみましょう。お椀のようになっている内側の部分にゴミや汚れが付着していませんか?ひどい汚れがついていたら、それが水の流れを悪くしているのかもしれません。
■排水管が詰まっている
ゴミ受けやトラップワンを外しても水の流れが悪いという場合は、排水管に原因がある可能性も考えられます。排水管とは、シンクの下を開けると見えるパイプのことです。
シンクから流した水は、排水管を通り、床下の下水管へと流れていく仕組みになっています。この排水管の内部に異物が詰まっていたり、汚れが溜まっていると、水がスムーズに下水管へ流れていきません。キッチンのシンクだと、「大きめの食材の切れ端をうっかり流してしまった」「布巾を詰まらせてしまった」などの事例もあります。
■下水管が詰まっている
なかなか自力で確認することが難しい場所ですが、地中に埋まっている下水管の内部で詰まりが発生していることもあります。下水管が詰まる原因としては、
・汚れの堆積
・固形物などの詰まり
・土砂などの侵入
・植物の根の侵入
などが挙げられます。自宅から流した汚れや固形物による詰まり以外にも、土砂や植物など、外から侵入してくるものが原因となる場合もあるのです。
自力でキッチンの排水溝つまりを直す方法
排水口の流れが悪かったり、詰まって逆流してしまったら、できることなら今すぐ自分でなんとかしたいですよね。特にキッチンは毎日使う場所なので、生活にも支障が出てしまいます。詰まりの場所やその原因によっては自分で対応することができない場合もありますが、まずはできる範囲でやってみましょう。
■排水口のゴミ受けのゴミを取り除いて掃除する
排水口からの流れが悪いと思ったら、初めに確認するのはゴミ受けです。フタを開けて、ゴミ受けに溜まっているゴミを取り除きましょう。単純にゴミ受けがいっぱいで水が流れていかなかったという場合も多いです。
また、ゴミを捨てても、ゴミ受けが目詰まりをしている可能性もあります。不要になった歯ブラシでこすり洗いするなど、念のためゴミ受けの掃除をしておきましょう。重曹やクエン酸を使うと除菌効果もあり、効率的にきれいにすることができますよ。
■トラップワンを掃除して正しくセットする
ゴミ受けを外した状態でも水が流れていかないときは、トラップワンを外してみます。トラップワンの裏側に汚れが溜まっていないか確認し、きれいに掃除をしておきましょう。
また、トラップワンを外した排水管の周りの溝に、ゴミや異物、汚れが溜まっていないか確認します。こちらも念のため、重曹やクエン酸、洗剤などを使って掃除をしておきましょう。清掃後にトラップワンを戻す際は、ズレたり浮いたりしないようにきちんとセットすることもポイントです。
■薬剤を使って排水管の詰まりを流す
ゴミ受けとトラップワンを戻す前に、外した状態のままで一度水を流してみましょう。これで水が流れていけば、ゴミ受けやトラップワンの汚れや目詰まり、もしくはきちんとセットされていなかったことが原因だと推測できます。
しかし、水が流れていかなかった場合は、シンク側ではなく、排水管から下のほうに原因があると考えられます。排水管が詰まっている場合は、まずは薬剤を流す方法が手軽でおすすめです。
排水管用の薬剤はドラッグストアやホームセンターで買うことができます。購入の際は、商品の説明をよく読み、薬剤を流す際に使うゴム手袋なども一緒に用意しておきましょう。排水管に薬剤を流すと、内部に溜まった汚れや髪の毛などを溶かすことで詰まりの解消が期待できます。
他に排水管の詰まりを解消する方法として、
・ワイヤーブラシで排水管の内側を清掃する
・ラバーカップや真空ポンプを使う
・排水管を交換する
などがあります。
ワイヤーブラシについては、薬剤を流した後に仕上げとして使用するといいでしょう。その際は排水管を傷つけない素材のものを選ぶようにしてください。また、その他の方法については普段使うことのない、特殊な道具が必要になります。排水管の交換については知識と技術も必要です。インターネットなどで検索すると交換方法について説明しているサイトもありますが、素人がいきなり挑戦するのはおすすめしません。
それでも解決できない場合は修理業者に依頼を!
排水口のゴミ受け、トラップワン、そして排水管について自分で対処しても状況が変わらない場合は、排水管の先の下水管に原因があるかもしれません。詰まりが発生しているのが下水管の中だった場合は、自力での解決は非常に困難です。自己判断でプロ用の薬剤や器具を使うと、排水管や下水管を傷めてしまう恐れもあります。
また、汚れのせいではなく、下水管に異物が詰まっていたり、菅そのものに異常が発生している可能性も考えられます。ここまで、自力で詰まりを解消する方法をお伝えしましたが、それでも詰まりが取れない場合は、プロの業者に対応してもらうのが安心です。
■賃貸物件に住んでいる場合は管理会社へ連絡をする
今住んでいる家が持ち家ではなく、賃貸物件の場合は、管理会社へ連絡を入れましょう。契約内容や詰まりの原因・状況にもよりますが、管理会社やオーナーが業者を手配してくれる場合があります。
費用負担もオーナーが持ってくれることがあるので、自分で業者を手配する前に、まず管理会社へ一報入れるのが良いでしょう。逆に、自分で業者を手配して、建物に損傷を与えてしまった場合、後で損害賠償を請求される可能性もあるので注意が必要です。
■分譲マンションの場合は管理組合へ連絡を
分譲マンションに住んでいて、下水管詰まりが発生した場合は、管理組合へ連絡を入れましょう。一般的には、管理組合が委託している管理会社が業者の手配などの対応を行うことがほとんどです。
また連絡したうえで、自分で業者を手配することになった場合は、詰まりが発生した時から詰まり取りの作業終了までの記録や写真を残しておくことが大切です。詰まりが発生した場所が、自宅から流したものしか通らない排水管・下水管だったならば、原因は専有部にあるとして自己負担に、逆に他の住戸と合流している共用部に原因があれば、マンションの管理費や積立金から支払われるケースがあるからです。
業者は排水管洗浄の記録を取ってはくれません。自分で経緯や記録を取り、必要であれば業者に撮影などの協力を仰ぎ、きちんと状況を把握しておくようにしましょう。
■業者選びで失敗しないために
詰まりは早く解消したいもの。しかし、焦って業者を手配して、高額な請求をされたり、ずさんな作業でやり直しになったり…などのトラブルに巻き込まれたくはないですよね。業者選びのポイントとしては、
・出張見積もりが無料の業者に連絡をする
・1社だけでなく3社は見積もりを取る
・事前に見積もりの概算を確認する
・口コミや実績を調べる
などが挙げられます。
見積もりは電話口で完結する場合と現地確認に来る場合がありますが、いずれにせよ、きちんと概算を出してくれる業者が良いでしょう。「○○円ですが、このような場合によっては追加で○○円くらいかかります」など、どのような場合に追加料金が発生するのかまで答えてくれれば安心ですよね。その道のプロで、実績のある業者であれば、色々な場面に立ち会っているので概算を出せるはずです。
インターネットで調べると、業者選びの際に水道修理関係の資格の有無を確認するべきという意見もありますが、資格を持っているから作業が丁寧で金額が安いというわけではありません。資格があるからと安心せず、きちんと3社程度は見積もりを取って、業者の対応で見極めるようにしましょう。
まとめ
排水口の流れが悪いときは、自分で解消できることも多いです。日頃からお手入れをして、詰まりにくい状態にしておくことがベストですが、万が一詰まってしまったら、まずは自分で対処してみましょう。そして自力では無理だと思ったら、プロの力を借りるという判断が大切です。
監修者
主任
甲斐 祐耶
《略歴》
2019年から株式会社N-Visionにて水道メンテナンス業に従事。
社内研修をクリアした高い専門性を有し、水漏れやつまりなどの水道トラブルを累計1,000件以上解決してきたプロフェッショナル。
業界未経験から実績を積み上げ主任に昇格し、お客様からの評判もよく、社内での信頼も厚い。
宮崎県で水回りのトラブルにお困りまでしたら、みやざき水道職人にお任せください。
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