水のコラム
【マンションでのトイレつまり】少しずつ流れる場合の対処法
「トイレがつまり少しずつ流れるようになったアパートでの対処法は?」「水が少量でも流れるなら放置してもよい?」
「トイレの流れが悪いときの対処法や防止策は?」生活に必要不可欠なトイレ。その構造は意外と知られておらず、トラブルが起こったときの対処が素人では難しいという声も多くあります。
本記事では、マンションで起こるトイレのつまりについて、解説していきます。水回りのトラブルが起きている方、すぐに直したい方、安心して依頼できる業者を探している方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
水が少量でも流れるなら放置してもよい?
まずは、水が少量でも流れるなら放置してもよいかどうかから解説していきます。これは、つまりの様子や原因によって異なります。以下の2パターンに分けて、詳しく解説していきます。
- 放置しても問題ないケース
- 放置してはいけないケース
それぞれ見ていきましょう。
放置しても問題ないケース
トイレットペーパーや水に溶ける製品がつまりの原因であり、しかも水が少量でも流れる場合は、放置しておくことで自然につまりが解消されることがあります。このような場合、水に浸されることでつまりの原因物質がふやけ、徐々に流れやすくなることがあります。
ただし、つまりが深刻化している場合や水の止まり方に異常を感じる場合は、専門業者に相談することをおすすめします。
放置してはいけないケース
水が少量でも流れている場合でも、生理用品やおむつ、おもちゃなど「水に溶けないもの」はトイレに流してはいけないものです。これらがつまりの原因である場合は放置してはいけません。専門業者の力を借りて早急に解消することが重要です。
誤った対処法でトイレの破損や水漏れを引き起こすこともあるので、適切な業者に相談することをおすすめします。
こちらの記事ではトイレに流せるもの・流せないものについて解説しています。あわせてご覧ください。
水が少量でも流れている場合に考えられる状況
次に、水が少量でも流れている場合に考えられる状況を挙げていきます。基本的には「完全につまってはいないが、つまりかけている」という確率が高いでしょう。ここではさらに視野を広げて、原因を以下の7つ、紹介します。
- 排水管に汚れが溜まっている
- 異物が水流を邪魔している
- 水流が弱い・水量が少ない
- 異物が詰まっている
- ポンプに異常が起きている
- 水圧が弱い
- 水量が少ない
それぞれ確認してください。
排水管に汚れが溜まっている
排水管には日常的に廃水や汚れが流れ込み、その中には固形物や脂肪などが含まれています。これらが溜まってしまうと、排水の流れが妨げられ、水がうまく流れにくくなります。
その結果、少量の水でもつまりやすくなり、排水が遅くなる可能性があるでしょう。定期的な清掃や予防措置が必要となります。
異物が水流を邪魔している
「異物が水流を邪魔している」とは、排水管や配水管に不適切な物質や物体が詰まっている状況を指します。たとえば、食べ残しや髪の毛、石鹸のかけらなどが排水口に詰まっていると、水がうまく流れずに溜まってしまい、少量の水でも流れにくくなるのです。水流の邪魔をする異物が多くなるほど、流れがさらに滞ってしまいます。
異物が詰まる原因としては、不注意な廃棄物の処理や適切な排水口フィルターの欠如などが考えられます。定期的な排水口の掃除や、異物が流れ込むのを防ぐ対策が必要です。
また、異物が深く入り込んで詰まっている場合は、専門家に依頼して解決することが重要です。
水流が弱い・水量が少ない
「水流が弱い・水量が少ない」とは、水の出が悪く、流れが弱い状態を指します。この状況は、水の供給源や配管に問題がある場合に起こります。
供給源の問題では、水道メーターの故障や他の家庭での使用が多い場合に水圧が低下し、水の流れが弱くなります。また、配管の問題では、古い配管やつまり、破損などによって水の流れが阻害され、水量が少なくなります。
これらの問題の解決策としては、水道会社に連絡して水圧の調整や配管の修理を依頼するか、専門業者に相談することが必要です。
異物が詰まっている
「異物が詰まっている」とは、排水管や配水管の中に異物が詰まっていることを指します。
食べ残しや髪の毛、石鹸のかけらなどの固体物や、脂や油などの脂肪分が排水管に付着し、徐々に固まってつまりを生じます。これにより、排水の流れが滞り、少量の水でも流れにくくなるのです。
異物が詰まる原因は、不注意な廃棄物の処理や排水口のフィルターの不備などが考えられます。異物を防ぐためには、定期的な排水口の清掃や、適切なフィルターの使用、脂や油を排水しない注意が必要です。つまりがひどくなった場合は、専門業者に依頼してつまりを解消する必要があります。
ポンプに異常が起きている
「ポンプに異常が起きている」とは、水が少量でも流れる場合であっても、ポンプが正常に機能していない状況を指します。これは、ポンプの機械的な故障や電気的な問題が原因となることがあります。たとえば、ポンプのモーターが故障して回転しない、ポンプ内部の配管が詰まっていて水を十分に吸い上げられないなどが挙げられます。
ポンプに異常がある場合、水の供給が確保できずに水量が少なくなるため、早急な修理や交換が必要です。ポンプの点検やメンテナンスは、専門業者に依頼することが望ましいでしょう。
水圧が弱い
「水圧が弱い」とは、水が少量でも弱い圧力で流れる状態です。これは、水道管の問題や供給源の制限などが原因となることがあります。
水道管の老朽化や破損、配管内のつまり、供給源からの圧力低下などが考えられます。水圧が弱い場合、シャワーや蛇口からの水流が弱くなり、使い勝手は悪くなるでしょう。
問題の解決策としては、水道会社に問い合わせたり、専門業者に点検や修理を依頼することが必要です。
ただし、一時的な水圧の低下は他の家庭での使用量や時間帯によるものもあります。
水量が少ない
「水量が少ない」とは、水の出が弱く、十分な量の水が得られない状況を指します。水道メーターの故障や他の家庭での使用が多い場合に水圧が低下し、水の流れが弱くなります。また、場合によっては供給源や配管に問題があり、水量が制限されることもあるでしょう。
問題の解決策としては、水圧の調整や配管の修理を水道会社に依頼するか、専門業者に相談することが必要です。また、水の節水や効率的な使用も考慮すると良いでしょう。
トイレの流れが悪いときの対処法
ここからは、トイレの流れが悪いときの対処法を見ていきましょう。主な方法は以下の6つです。
- ラバーカップを使う
- 重曹と酢を使う
- クリーナーを使う
- 水を足す
- ワイヤーブラシを使う
- お湯を流す
それぞれ確認してください。
ラバーカップを使う
トイレの流れが悪い場合、ひとつの対処法としてラバーカップを使うことがあります。ラバーカップは、トイレのつまりを解消するために使われる真空効果を生む道具です。
まず、トイレのフラッシュバルブにラバーカップを装着し、しっかりと押し付けましょう。その後、カップを上下させながら押し込み、真空を作り出します。次に力強く引き上げることで、つまりの原因となっているものを引き上げようとする力が働くのです。
この作業を何度か繰り返すことで、つまりを解消することができる場合があります。しかし、つまりが解消しない場合は、専門家に相談することをおすすめします。また、ラバーカップを使う際は、適切な衛生対策を行い、保護手袋の着用などを心掛けてください。
重曹と酢を使う
トイレの流れが悪い場合、重曹と酢を使う方法があります。お酢ではなくクエン酸でも構いません。
まず、カップ1/4の量(およそ50ml)の重曹を、トイレの水の中に入れます。次に、カップ1/2の量(およそ100ml)のお酢かクエン酸を入れてください。最後に、お湯を入れましょう。
重曹と酢は反応することで泡が発生し、ふくらんで排水管を押し出すことができます。発泡した状態で1時間放置すると良いでしょう。時間が経ったら、水をバケツに入れて少し高い位置から少しずつ流し、泡を洗い流してください。
ただし、この方法は緊急時の一時的な対処法であり、重大な問題の解決には専門家の助けが必要です。また、化学反応による気体の発生があるため、換気を十分に行い、安全に対処する必要があります。
クリーナーを使う
トイレの流れが悪い場合、クリーナーを使う方法もあります。
まず、トイレの中に水を流し、つまりが発生する箇所を塞ぎます。次に、トイレクリーナーを適量注入し、約30分から1時間ほど放置します。放置後、お湯を沸かし、トイレに注ぎ込むことでつまりが解消されることがあります。
トイレクリーナーには排水管を除菌・洗浄する成分が含まれており、これによりつまりや汚れが溶けて流れやすくなります。ただし、この方法は緊急時の一時的な対処法であり、根本的な問題の解決には専門家の助けが必要です。また、クリーナー使用の際には、注意書きや手順に従い、適切に行うことが重要です。
水を足す
トイレの流れが悪い場合、水を足す方法があります。
まず、トイレの水を観察し、つまりが発生する箇所を塞ぐために不足している水を補充します。トイレタンク内の水位が低い場合は、タンクに水を注ぎます。逆に、トイレタンク内の水位が十分にある場合は、トイレのボウル(便器)に水を注ぎます。
これにより、トイレの水圧が増し、つまりが解消されることがあります。ただし、この方法も一時的な対処法であり、根本的な問題の解決には専門家の助けが必要です。また、適切な水の量を把握するためには、トイレの取扱説明書や専門家のアドバイスを参考にすることが重要です。
ワイヤーブラシを使う
トイレの流れが悪い場合、ワイヤーブラシを使う方法もあります。ワイヤーブラシは細い針金で作られており、排水管内のつまりを除去するのに効果的です。
ブラシを排水口に挿入し、回しながら軽く押してつまりを解消します。しかし、力を入れ過ぎると配管を傷つける可能性があるため、注意深く行う必要があります。また、ブラシを使用する際は適切なサイズのものを選び、水や手袋を用意することも重要です。
ワイヤーブラシを使用することで、つまりが解消されることがありますが、根本的な問題の解決には専門家の助けが必要な場合もあります。
お湯を流す
トイレの流れが悪い場合、お湯を流す方法もあります。
まず、沸騰させたお湯を用意します。次に、お湯をゆっくりとトイレボウルに注ぎます。つまっている箇所が汚れや油脂などによるものである場合、お湯はつまりや汚れを溶かしやすくし、流れを良くする効果があるため、徐々に溶解しつまりを解消することが期待できます。
ただし、適切な量を使い、ゆっくり注ぐようにしましょう。急激に注ぐと逆効果になることもあります。また、お湯を使用することでつまりが解消される場合もありますが、根本的な問題の解決には専門家の助けが必要な場合もあります。
トイレのつまりの防止策
ここからは、トイレのつまりの防止策を解説していきます。ここで紹介する以下3つの方法は、つまりだけでなく、流れの悪さにも有効です。
- 定期的に水を流す
- 固形物を流しすぎない
- 定期的な洗浄を行う
それぞれ確認してください。
定期的に水を流す
トイレのつまりを防止するための方法のひとつは、定期的に水を流すことです。長時間使用しない場合や、使用頻度が少ない場合は、便器に水が滞留し、排水管につまりが生じやすくなります。定期的に水を流すことで、便器や排水管内の汚れやつまりを防ぐことができます。
また、水の流れがスムーズになるため、つまりを起こすリスクも低減されます。とくに、長期間不在する場合や、使用頻度が少ない場合には、定期的に水を流す習慣を持つことが大切です。
固形物を流しすぎない
トイレのつまりを防止するための方法のひとつは、固形物を適切な量に抑えることです。トイレには限られた容量の水があり、大量の固形物を一度に流すとつまりの原因となります。とくに、衛生用品や紙を流すと、水を吸って膨れ上がり、排水管を塞ぐ恐れがあります。
適切な使い方としては、便器に一度に流す量を制限し、大きな固形物や非溶解性のものはトイレでは処理せず、ゴミ箱や専用の便器に捨てることです。また、プランジャーや専用のトイレポンプを使用する際も、適切な使用法を守ることが大切です。固形物を適切に処理することで、トイレのつまりを防ぎ、スムーズな排水を確保できます。
定期的な洗浄を行う
トイレのつまりを防止するためには、定期的な洗浄が重要です。便器や排水管内には汚れやつまりの原因となる細菌や固形物が蓄積されます。定期的な洗浄を行うことで、これらの汚れやつまりを予防できます。便器内部の洗浄液や洗剤を使用して、汚れを除去しましょう。
また、排水管の洗浄には専用の洗浄剤や高圧水流を利用することもあります。定期的な洗浄はトイレの衛生状態を良好に保ち、つまりを起こすリスクを軽減する効果があります。
洗浄の頻度は使用頻度や環境によって異なりますが、週に1度から数週間に1度の洗浄を心掛けると良いでしょう。
完全につまっている場合は業者を呼んだほうがよい場合も
トイレが完全につまっている場合、つまりの原因を特定することや修理を行うためには専門業者の力が必要です。トイレのつまりが深刻な場合、自力での解決が難しいだけでなく、誤った手法での対処はトイレの破損や水漏れの原因になる可能性があります。
専門業者は経験と知識を持っており、適切なツールや技術を駆使してつまりを解消してくれます。安全かつ迅速な解決を求める場合は、業者に相談することがおすすめです。
トイレがつまりで少しずつ流れる場合、マンションでの対処法は6つ
いかがでしょうか。トイレの流れが悪い場合に有効な対処法を6つ紹介しました。どれも効果的な方法ではありますが、つまりが深刻な場合や自力で解決できない場合は、専門業者への相談がおすすめです。
みやざき水道職人では、水道局指定店として水回りに関するさまざまなトラブルに対応しています。24時間365日受付・ご訪問を行っているので、今すぐ相談したい場合もお気軽にご連絡ください。
監修者
主任
甲斐 祐耶
《略歴》
2019年から株式会社N-Visionにて水道メンテナンス業に従事。
社内研修をクリアした高い専門性を有し、水漏れやつまりなどの水道トラブルを累計1,000件以上解決してきたプロフェッショナル。
業界未経験から実績を積み上げ主任に昇格し、お客様からの評判もよく、社内での信頼も厚い。
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